甘い体温②・前編・


「別に…何でもないから…」



気まずさを感じた私はたまらず陽生から目を逸らした。


なんだか妙に落ち着かない。



「何でもって…」


「それよりもいいの?」


「え?」


「こんな所で私といたら、また可愛い沙希ちゃんに怒られるんじゃない?」



『もぉーはる君!お風呂なら沙希が一緒に入ってあげたのにぃ!』とか、顔を赤くして怒った顔が目に浮かぶ。



「は?なんだよそれ…」


「別に、何となくそう思ったから」


「…果歩?」


「それに、また睨まれるのは私だし」



自分でも呆れるぐらい嫌味な声。


私はプイっと陽生から顔を逸らし、立ち上がって背を向けた。



やば…


ひょっとして今の私、かなり感じ悪かったり…する?


こんなあからさまな態度とったりなんかして…



でも…


間違ったことは言ってないし。


やっぱりモヤモヤとして、面白くない。