それでも一瞬、いつもと違うあっさりとした陽生の受け答えに少し違和感を感じた私だったけれど、でも…
そうじゃないと、見つかる答えも見えてこないかもしれないし。
素直にそれを受け入れることにした。
「ただし、自分の気持ちに嘘はつくなよ」
「えっ?」
「ちゃんと自分の本心で向き合えよ」
何故か再び真剣な表情になった陽生が私のか髪をサラッと撫でた。
「後で後悔するような決断だけはするなよ。分かったな」
真剣で真っ直ぐな瞳。
だけどどことなく切なさを感じさせる陽生の表情。
でも、陽生らしいその言葉が聞けて私は何を考えるでもなくコクンと、しっかりと頷いていた。
「よし、分かればよろしい」
そんな私を見て安心したように陽生が笑う。
もう一度私の頭をポンポンと叩いたあと、そのまま私の頭を自分の胸に収めた。
「また、何か困ったことがあれば遠慮なく俺に言えよ。辛くなったらいつでも俺に吐き出せばいいんだから」
「…ん……」
「苦しくなったらいつでも俺のところに泣きに来い」
「……はぃ…」
胸の中で素直に頷くと、クスッと笑みが零れ落ちた。



