甘い体温②・前編・


「……陽生?」


その瞳があまりに真剣で、いつになく無口な様子だったから、思わず私は顔を上げた。


こんな真剣な表情は久しぶりに見るかもしれない。


陽生は私の視線に気づくと、表情を緩めて私の頭をポンポンと叩いた。



「とりあえずもう少しゆっくり考えてみろよ」


「えっ…」


「時間はたっぷりあるんだ。そんな焦ってすぐに決めなくても俺はいいと思うけど?」



優しく目を細めた陽生。


優しく頬を撫でられて、私はぎこちなく頷いた。



「あ、うん……」



そ…だよね。


別に焦ることなんかないんだよね。


もうちょっとゆっくりちゃんと考えてもいいのかもしれない。


なんとなく切羽詰まっちゃって、焦ってる自分がいたけれど…


さっきの今でまだ動揺している自分もいるし。


もう少し冷静になったほうがいいのかもしれない…