「それに…怖い…」
思わずギュッと体を縮こませると、動いてた陽生の手がピタッと止まった。
「……怖い?」
「…ん……」
正直それが一番の理由だった。
会うのが…怖い。
あの人と正面切って向かい合うのがたまらなく怖いんだ。
そもそも幼いころからまともな会話なんてしたことがないっていうのに。
まともに目すら合わせてくれなかった人と、いったいどんな顔で話せばいいっていうの?
はっきり言って、今の自分に冷静でいられる余裕なんてない。
本当今更って感じで…
「そっか…」
「…うん……」
そう言ったっきり陽生は何も言わなかった。
再び私の髪に指を通しながら、何かを考えるように天井を見つめていた。



