しかも私といたせいでけっこうな時間雨に濡れさせちゃったし。
もう、申し訳ないとしか言いようがない。
「別に気にするな」
「え?」
「何かあったらいつでも来いって言ったのは俺の方だ」
その言葉と共に陽生の手が止まる。
伏せた顔を上げるといつの間にか手当てを終え、私を見ていた。
「でも…仕事の邪魔なんじゃ…」
よくよく考えたらそうなんだ。
あの時、何も考えなしにここまで突っ走ってきちゃったけれど。
私、思いっきり仕事の邪魔しちゃってるよね。
今回はたまたま昼休憩に入ったばかりで他の患者さん達には迷惑かからなかったみたいだけど、
普通に考えたら大変なことだもん。
いつもそうだ。
思い返すと非常識なことばっかりしてる。
陽生の邪魔ばかりしてるのかもしれない。



