それが悔しくて…


なによりそれが悔しくて、おかしくなりそうなぐらいショックだったんだ。


父親の登場よりも。


家族3人の幸せそうな姿よりも、それがなにより残酷で…


一気に地の底まで突き落とされた気分だった。




「っ…酷いよ…」



同じ、子供なのに…



「私だって同じあの人の子供なのにっ!」



どうして私じゃダメなの!?


私が何したって言うの!?


一度も私には向けてくれなかった笑顔を、


どうしてあの子にはあんなに簡単に向けられるの!?


どうしてあんなに嬉しそうにあの子を抱きしめるのよ!!