甘い体温②・前編・


ただでさえ、最近私ってば陽生にべったりだったりするのに…



「まさか。俺がそんなこと気にするような小さい男だと思うか?」



軽く頬を撫でられて、思わず首を傾ける。



「……違うの?」


「当たり前だ。むしろもっと甘えてくれてもいいぐらいなんだけど?」


「えっ…」


「言っとくけど、俺の果歩への愛情はそんな小さいもんじゃないんだよ」


「陽生……」


「もういい加減気付いてるだろ?」



再び顔が近づけられて、優しく唇を塞がれる。


その温かさに胸がギュッと音を立てて、私は甘えるように背中に腕を回した。



「もっと……して」


「ん、いいよ…」




いつも思う。


いったいどこからそんな自信がでてくるんだろうって。


どうしてこんなにも真っ直ぐ愛してくれるんだろうって…



でも、安心する。


無条件に受け入れてくれるこの温もりが。


陽生の優しさがすごくホッとするんだ。