甘い体温②・前編・


「どうした?食欲ないか?」



向かいから心配そうな声がとんでくる。


見ると、陽生がじっと私を見つめていた。



「あ、えっと…」



朝食を食べ終えた陽生が立ち上がり、私の隣まで歩みよってくる。



「ん?」


「はる…」


「少し顔色は悪いけど、熱はないみたいだな」



少し屈みながら陽生が私のおでこに手を当てる。


陽生の、手の温もり。


優しく見つめられて、目頭がグッと熱くなるのを感じて…



「今日、何時ぐらいに帰ってくる?」


「えっ?」


「早く…帰ってこれそう?」



気付いたらそう言葉にしていた。


こんなの私らしくもない。


最近の私はどうかしてる。



そう思うのに…