「どうした?食欲ないか?」
向かいから心配そうな声がとんでくる。
見ると、陽生がじっと私を見つめていた。
「あ、えっと…」
朝食を食べ終えた陽生が立ち上がり、私の隣まで歩みよってくる。
「ん?」
「はる…」
「少し顔色は悪いけど、熱はないみたいだな」
少し屈みながら陽生が私のおでこに手を当てる。
陽生の、手の温もり。
優しく見つめられて、目頭がグッと熱くなるのを感じて…
「今日、何時ぐらいに帰ってくる?」
「えっ?」
「早く…帰ってこれそう?」
気付いたらそう言葉にしていた。
こんなの私らしくもない。
最近の私はどうかしてる。
そう思うのに…



