甘い体温②・前編・


(叫びーside 果歩ー)



最近やたら体が重い。


夜もまともに寝れなくなった。


寝たと思ってもすぐに覚めてしまう。


いつもなら、陽生の腕に包まれれば安心してぐっすり朝まで寝れるのに…



ガチャン…



「はぁ……」



口に運ぼうとした箸を皿に置き、思わず唇をかみしめる。



一人が…怖い。



こんな感覚久しぶりだった。


毎回夜が近づくたびに襲ってくるとてつもない寂しさ。


陽生と付き合うようになってからはこんな感情ずっと忘れていたはずなのに…



「……果歩?」


「…えっ?」



急に呼ばれてハッと顔を上げる。