そのまま2人してベッドに横になると、すぐに規則正しい呼吸が聞こえてきた。
俺は背中を撫でるのをやめ、そっと果歩の額にキスを落とす。
「はる…ごめ……」
同じタイミングで聞こえてきた果歩の声。
いったい、今何を思って俺の腕の中にいるんだよ。
どんだけの不安を抱えて泣いてんの?
この、小さな背中の奥で…
「なぁ、果歩…」
もっと俺に頼れよ…
もっともっと、何もかも俺にぶつけてくれればいいのに…
大丈夫、なんて俺の前ではそんな平気なふりなんかしなくていいんだよ。
俺にはいつだって本音でぶつかってきてくれればいいんだから…
もう、限界かもしれないな…
静香が言ってたとおり、もうすぐそこまで限界はきてるのかもしれない。
「果歩……」
俺は唇にも触れるだけのキスをすると、今にも壊れそうな背中を強く強く
抱きしめた。



