「そう、ならいいけど…」
俺の反応に、静香がホッとしたように顔を緩め、白衣のポケットに手を突っ込む。
「ま、何か困ったことがあればいつでも言いなさいよ。こう見えてけっこう真剣に心配してるんだから…」
「ああ、遠慮なく」
本当、実の姉ながら頼もしい限りだな。
俺としてもどっと気が楽になるってもんだ。
「また、気分転換に果歩を買い物にでも連れてってやって」
果歩も大分静香に懐いてきてるみたいだし、いい気分転換になるだろう。
それで気持ちが軽くなってくれるんならそれでいい。
果歩の不安が少しでも楽になってくれるなら、俺も安心できるから…



