甘い体温②・前編・


それ以外にも外に出れば敏感に親子連れを避けるようとする。


やたら家族もののドラマに拒否反応を示す。


そして最近じゃ、夜中に再び泣きながら苦しむ姿を頻繁に見るようにもなっていた。


眠りながら、怯えるように俺にしがみ付く果歩。


それはあの日、突然の母親との再会が引き金となっていたのは明らかで、


ここにきて、せっかく落ち着きかけてたものが一気にぶり返してしまった。そんな感じだった。


無意識とはいえ、日に日に大きくなるその辛さを目の当たりにして、俺自身も心が痛まない訳がない。


自分の気持ちを必死にセーブして俺の前で笑う果歩がなんとも痛々しくて、


その度に俺はその体をただ強く抱きしめる日々。


むしろ泣いて、思いっきり俺の前で取りに乱してくれた方がどんなに楽だろうと思うけれど。


それでも普段明るく振舞おうとする果歩のけなげさに。


きっと果歩自身戸惑っているであろう複雑な気持ちの手前、今回ばかりはもう少しだけ果歩の様子を見守ろうと決めていた。



グッと、俺自身の気持ちにもセーブをかけて……