「ただでさえ果歩ちゃんが倒れた時、ものすごぐ死にそうな顔してたのよ」
「えっ?」
「それはもう見てて面白かったわよ」
「おいっ」
くすくす笑う静香さんに、陽生が恥かしそうに言葉をとばす。
それを見てまた大笑いする静香さん。
本当、仲がいいんだか悪いんだか。
そんな2人に挟まれて、私は肩をすくめずにはいられなかった。
「クスッ。でも本当、大丈夫だから安心してね」
「えっ…でも……」
あんなに苦しくなったのに?
本当に…何でもないの?
「ちょっとね、過呼吸起こしちゃったみたいなの」
「えっ?……過呼吸?」
「そう、聞いたことない?」
静香さんに優しく見つめられて、思わず首を傾けた。



