えっ?えっ?



「静香…さん?」



慌てて陽生の方を見ると、同じく苦笑いを浮かべながら頭をくしゃくしゃとしていた。



「果歩、そんな縁起でもないこと言うのはやめてくれ」



そう言って、心底呆れた顔して私の隣に腰を下ろした陽生。


目線が合うなりコツンと頭を軽くこつかれた。



「えっ、違うの?」


「当たり前だ」



すぐさま私の手を握り、じっと言葉を向けてくる。


何でそうなるんだ?って顔で見つめられて、私は瞬きを繰り返す。



「ほ、本当に?嘘、ついてない?」


「ついてない、ついてない。つーか、そう簡単に死なれたら逆に困るから」


「そうよ。もし本当にそんなことになってたら、今頃どこの誰かさんはこんなに冷静でいられないと思うわよ」


「えっ?」


「きっと、この世の終わりみたいに生気がなくなって廃人にでもなってるんじゃないかしら」