「あの、私ってどこか悪いんですか?」


ひょっとして何か病気なの?


「え?」


言いながら、自分の顔が強張っていくのがわかる。



だって、あんなこと初めてだったんだもん。


あんなふうに苦しくなって、息ができなくなるなんて…


どう考えてもおかしいよ、尋常じゃないっていうか……


急に怖くなった私は、たまらず胸元を握りしめる。


考えたくないけど、これってもしかして、


もしかして私……




「もう、長くないんですか?」


「…えっ?」


「私、このまま死んじゃうの?」



せっかく生きる希望が持てたところなのに、


人生まだまだ捨てたもんじゃないって、そう気付けたところなのに、


それなのに



呆気なく逝っちゃうの?