ガチャ… 「すみません。こちらにうちの子が来てませんか?」 慌てて飛び込んできた女の人の声。 あ、ひょっとして優の? すぐにピンときてドアの方を見ると――… ――…えっ? 一瞬、息が止まりそうになった。 その姿を目で捕らえた途端、ものすごい速さで揺れた私の鼓動。 「……え?」 その人物も私を見るなり驚いたように表情を強張らせた。 ……な、に? スッと感じた懐かしい香り。 私を見下ろす真っ直ぐな瞳。 そして、忘れもしないその姿。 ………お母……さん?