甘い体温②・前編・


その言葉を聞いた瞬間、優が満面の笑みを浮かべて子指を出した。



「うん。分かったぁ。じゃあ先生約束だよ」


「はは。約束な」


「やったぁ」



嬉しそうにピョンピョン跳ねる優。


呆気なく復活した優の態度に、思わず私は陽生と顔を見合わせた。



はは、さすが。


子供の扱いに慣れてらっしゃる。


だてに毎日いろんな患者さん見てるだけのことはあるね。



ふぅ……やれやれ。




「よし、じゃあそろそろお喋りはここまでな。

次の患者さんも待ってるし、それに優君のお母さんも心配してるんじゃないか?」



あ……


その言葉にハッとした。



「そうだよ優、もうお母さん戻って来てるんじゃない」


「……ママ?」



そうだった。


今の今まですっかり忘れてたけど、さすがにもう戻っててもおかしくないよね?



きっと今頃心配して探してるかもしれない。