「つーか、つべこべ言ってないでさっさっと診察するぞ」
気合いを入れ直した陽生が聴診器をもち直す。
痺れをきらしたようにまた詰め寄って来る。
「あ…ちょっと待っ……」
「大丈夫、お姉ちゃん怖くないよ」
ちょうどタイミングよく声をかけられて、横にいる優に視線を移す。
見ると、診察台の上から優がニッコリガッツポーズ。
「頑張って、すぐ終わるよ」
「………」
顔を引きつらせた瞬間、大きな手にグイっと引き寄せられた。
目の前の瞳が笑い交じりに揺れている。
「くっ、ほらお姉ちゃんもう観念しろ」
「えっ?」
「大丈夫、ちゃんと優しくするから」
「へっ、ちょ………あっ」
万事休す……
私はもう観念したようにぎゅっと手を握りしめた。



