甘い体温②・前編・


「……へっ」



……いつものように?


ニヤリ笑った陽生にスーッと背筋に冷たいものがはしる。


さりげなく腰に回された陽生の手に鼓動が弾んで、目の前に影がかかった。



ほ、本気?


本気で言ってるの?


思わず身構え、目を瞑る。


咄嗟に体を強張らせると、すかさず額にでこピンが飛んできた。




「アホか。んなわけないだろ」



………えっ?


顔を上げると。


心底あきれたような顔で陽生が私を見ていた。



「まだ、職は失いたくねーよ」



そう言って、すっと私から手を離した陽生に一気に拍子抜けしてしまう。




あー……だよね。