「はは、分かった分かった。じゃあなるべく痛くならないように先生頑張るよ」
陽生が優の頭をポンポンと撫でる。
それはもう可笑しそうに笑いを堪えながら…
「ちょっと…」
たまらずギロリと陽生を睨みつけると、優が満面の笑みでこっちに向いた。
「だって、よかったねお姉ちゃん」
全然よくないんだけど…
何よ、みんなよってたかって面白がっちゃってさ!
かなり感じ悪いんですけど…
さらに顔を真っ赤にしてふて腐れると、陽生が「さてと…」と姿勢を正した。
「よし、じゃあ、お喋りはここまでな。えっと…優君だっけ?」
「ん、なあに?」
「今からお姉ちゃん診察するから、ちょっとそこの診察台に座って待っててな」
「はーい。お姉ちゃん頑張ってね」



