驚いた私は慌てて優の口を手で塞いで引き寄せた。
今、何つった?
何て言ったの!?
たまらずかぁ~っと顔を赤らませると、陽生の後ろからプっと笑い声が聞こえた。
見ると、看護婦が可笑しそうに笑いを堪えていて…
「なっ!?」
「くっ…」
そして目の前の陽生の肩も思いっきり小刻みに震えだした。
俯きながら、陽生の前髪が上下に揺れている。
「ちょ、ちがっ!別に私は……」
たまらず抗議しようと声を荒上げるものの、もうすでに後の祭り。
私の声なんか届くはずもなくて、
陽生も看護婦も、お腹を抱えて笑いだしてしまった。
……最悪。



