甘い体温②・前編・


まさか、こんな所でナンパされるなんて思ってもみなかった。


ていうか、今時の子供ってこんなんなの?


こんなにませてるの??


唖然としながら私は顔を引きつらせた。



「わ、悪いけど、友達にはなれない、かな」



さすがにそれは無理でしょ?


どう考えても無理でしょう?



握られた手をやんわり振りほどくと、すぐに寂しそうな声がとんできた。



「…どうして?」



あからさまに曇った表情で見つめられて、思わずドキッとさせられる。


どうしてって…



「そりゃあ、私彼氏いるし」



なんとなく悪いことしてる気分になって、たまらず視線を泳がせた。



「……かれい?」


「うん…そうなの………って」



あれ?ちょっと待って。


私ってば、何子供相手に本気で答えちゃってんの!?