「お姉ちゃん?」
何も答えない私に不安そうな目が向けられる。
その瞳は真剣で、
私はやっぱり何も言えずに、ただ唾を飲むのがやっとだった。
クリっとパッチリ二重の大きな瞳。
長くて綺麗な睫毛。
少し茶色みかかったショートカットのサラサラヘアー。
どれもこれも、一つ一つのパーツがすべて計算されたように整っていて。
まるでテレビから抜け出てきたような可愛らしい男の子。
歳は4、5才っていったところだろうか?
あまりのキュートさに思わず見入ってしまいそうになったけれど、その寸前ではっと正気を取り戻した。
違う、違う!
見とれてる場合じゃない!
この子、ひょっとして迷子?
気をとり直し、一瞬そう思ってみたものの、
ここは病院だ。
こんな所で迷子だなんてまずありえないよね?



