甘い体温②・前編・


でも……



「はーる君、このカニの皮むいて」


「は?むいてって、ちゃんとすぐ身が取れるようになってるだろ?」


「えーだって、家ではちゃんとパパが身だけ取って沙希にくれるもん」


「アホか、お前今いくつだと思ってんだよ、それぐらい自分でやらないでどーすんだ、それに俺はお前のパパじゃない」


「なによ~はる君のケチ!昔は喜んでやってくれてたじゃない!」


「昔って、そりゃあお前がまだ小学生の頃の話だろ?今お前は何才だ?」


「んーっとねぇ、ピチピチの17才」


「だったら、それぐらい自分でやれ」


「んもう、なによぉ~!なんかはる君冷たいんだけどぉ~」


「はいはい冷たくて結構、嫌ならちゃんと自分の家に帰れよ、なぁ果歩もそう思うだろ?」


「………」





もう、顔を引きつらせるしかなかった。


この5日間の間というもの、ずっとこんな調子が続いている。


傍から見たら一見漫才のようにも見えるけれど。


でも、沙希のこのあからさまな陽生へのべったりな態度


この様子を見れば沙希の陽生への気持ちは一目瞭然。


これってつまり。


やっぱりそういうこと…だよね?