「っ…意地悪……」
「そんなのお互い様だろ?」
悔し紛れに呟いた私にやっぱり意地悪く笑うだけ。
再びあっという間に深く口付けられて、ギュッと両手を握り込まれた。
「も…陽生……」
「ふっ、だからお前が悪いって言っただろ?」
クスッと笑った陽生が耳元にもキスを落とす。
そのまま首筋…
鎖骨、胸元にキスを落とされて、勝手に甘い吐息が私の口から洩れた。
「…陽生……」
「……ん?」
「もっと、早く…陽生に会いたかったな」
チュッと胸元に口づける陽生の頭を見つめながら途切れ途切れに呟いた。
「…え?」
「陽生が…最初の男だったらよかったのに…」



