甘い体温②・前編・


「ちょっと、良い子は寝る時間なんじゃないの?」



思わず顔をしかめながら目の前の陽生を見ると、すでに着ているTシャツを脱ぎ捨てるところだった。



「ちょっと…」



なんちゅう早業。


瞬きしている隙もない。



「ん、今からは大人の時間だろ?」



クスリ笑う陽生。


やたら楽しそうに笑顔を向けたかと思ったら、今度は私のパジャマにも手をかけてくる。


その動きも見事なぐらい素早くて…



「もう!」


「ん?」


「明日いつもより早いんでしょ?今日はもうゆっくり寝た方がいいんじゃ…」


「大丈夫、まだまだそんなやわじゃねーよ」