はぁ…
いったい何なんだろう、金持ちって…
なんかとんでもない世界に迷い込んでしまった気がして、ため息しか出てこない。
いいのかなぁ、こんなんで…
あまりに違い過ぎる価値観にもう困惑ばかりが増えていく…
今更だけど。
こんな人と近い将来結婚とかして大丈夫なんだろうか?
どうなの?
時々、こんな風に少し悩んでしまう。
だって、これって結構重要なことだったりするような気がするんだけど…
そうこう考えてるうちに何故か目の前の雑誌が急に視界から消えた。
「さて、もうそろそろ良い子は寝る時間だぞ」
「えっ?」
「さっきから全然ページ進んでないし、眠いんだろ?」
そう言って、パタンと雑誌をサイドテーブルに置いた陽生がニヤリ、ベッド入りこむ。
そのまま私を仰向けにさせたかと思ったら、当たり前のように上から覆いかぶさってきた。



