甘い体温②・前編・


「俺的にはこっちの方のがいいんだけど」


「えっ…」



その言葉にふと顔を上げると、一体いつ寝室に入って来たのか、


そこには何食わぬ顔した陽生がいた。


お風呂上がりなのか、首にタオルをかけながら雑誌の中のお目当ての物を見ている。



「果歩にはこっちの方が似合うと思うけど?」



そう言って指で示したのは白のレースワンピース。


丈は膝上で、今年流行りのいかにも可愛らしいと言った感じのもの。



「う〜ん、そう?私的にはワンピよりも今はジャケットがいいんだけど?」


「いーや、絶対こっち。どうせ買うならこっちだろ?果歩は肌が白いし絶対似合うから」



私の意見を無視して少し強めに指でそのページをトントンする陽生。


意外と強情だ。


たまに陽生ってばこんなふうに頑固な一面があるんだよね。


これは最近一緒に暮らし始めてから何気に気づいたことだったりして…



「つーか、どうせなら両方買えばいいんじゃね?」


「えっ?」


「なんなら今度の休みに一緒に買いにでも行くか?」