「だからそのためにも準備はちょっとづつしていかないとな」
「えっ?」
「俺達の未来のために」
そう、そのために少しづつ前に進まなきゃいけない。
それがたとえ本人にとって辛い選択だったとしても。
それでもいつかは通らないといけない道だから…
「ほら、一応戸籍とかの問題もあるだろ?」
「……戸籍?」
「そ、もし仮に籍を入れるにしても、その辺をちゃんとクリアしとかないとできるもんもできねーし」
正直それ以外にもにもまだやらなきゃいけないことはある。
乗り越えないといけない壁もたくさんあるけれど。
それでもまずそこから解決しなきゃいけないような気がしていた。
「それに、それ以前にいずれはちゃんと挨拶しないといけないとは思ってたから」
「……挨拶?」
「ああ、俺なりのけじめをな」



