甘い体温②・前編・


震える果歩の体。


瞳から止めどなく涙を流す果歩を強く、強く、抱きしめた。


何も抵抗できないように深く。


自分の感情をぶつけるように熱く口づけ、舌を絡まると果歩が俺の胸元をぎゅっと握りしめた。




「ん……はる…き…」


「少し黙ってろ」




いつもそうだ。


寄り添ってくれたかと思ったら離れてく。


肝心な時、こんな風に心を閉ざしてしまう。


もっともっと、俺に頼ってほしいのに。


もっともっと、我がまま言って素直に感情をぶつけて欲しいのに。


なのに、まだ心の内を完全に見せようとはしてくれない。


分かってる。


それが俺に対しての優しさだってことも。


果歩なりの思いやりだってことぐらい。



けど…


それでもそれがたまらなく苦しくて。


もう十分心許しあえてる気になってた分だけ辛くなる。