「それにしても、連絡ぐらいくれたらよかったのに」
「え?」
「電話してくれたら駅まで迎えにいっただろ?」
少し不満そうに私を見る陽生。
その顔は相変わらず過保護な親バカっぷりで。
「いや、でも、まだ8時過ぎだし」
「だし、じゃねーよ、もう十分真っ暗じゃないか、女の夜の一人歩きは危ないだろ?只でさえ、最近は物騒なんだし」
そう言ってじーっと私を見つめてくる。
「特に変わったことはなかったか?」
「うん、別に…」
「ならいいけど…今度からはちゃんと連絡しろよ、それでなくても、俺が目を離すとすーぐ誰かさんは無茶なことばっかりしでかすから」
う……
その言葉に何も反論が出てこない。
確かに、今までの私の行動を思い返すと…
思い当たるふしが多すぎる。



