「にーみせーんせっ♪」


「…本条くん、体調悪いなら大人しくする。そうじゃないなら教室帰る」


「えー、やだよ、せっかくサボりに来てるんだから」




迷いなく即答した叶に大きく溜息をついたのは、養護の新美百合子先生。


姉御肌で、真っ黒な長い髪が綺麗な、美人さん(と、前に言ったら微妙な顔をされた)。




「…わかったから。本条くん、とりあえず大人しくしてて」



はぁーい、なんて生返事が返ってきたかと思うと、スプリングの軋む、乾いた音が響いた。



「で、三浦さんは、こっちね」