大丈夫、 自分に言い聞かせて。 …もう、あの頃とは違うのに。 叶は、昔っから体が弱くて、あたしはずっと、叶のこと守んなきゃ、って思ってた。 実際、そんな場面も幾度となくあった。 …と思う。 「彩姫、こっち」 叶が出入り口を兼ねた大きな窓を開ける。 叶は、過保護だ。 (きのうなんてしらない) (あしたきのうになったきょうさえも)