私がもしも、ここで断っていたら、私や沙知絵やお腹の子は、この先どんな人生になっていたのだろう?



なんて、運命なんて変えられるもんじゃないことくらい、この時にだって気付いていたんだけれど。







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病院の入り口。





『あら!真佐子。』





『お母さん!お父さんの具合はどう?』





『お父さんは…あまり良くない状態だわ。あ!それより、そちらの方は……?』




母が首を傾げている。