仕方なく、この日は沙知絵を沙知絵の後輩の子の家に泊まらせることに。 それでも沙知絵は、自分で選べない旦那に代わり、パジャマや食器など入院中に必要なものは全て選んできてくれた。 そして……退院の日。 沙知絵と隆也は毎日のように、病院に来てくれていたが、退院当日。 『子どもたちは来ないの?』 孝治にきくと、 『自分たちで行くから良い。って言ってたから。』 孝治は、普通の顔をして答えた。