「あーあ、ダメだねぇ、篠原は」


「はるみ…部長、」


「なーんちゃってね。
あたしも顔、洗いにきた。
今、休憩入ったから」



パシャパシャと水が跳ねる音がして、ぬるいね、なんて部長の声がして。



鼻の奥の方がツンとして、誤魔化しも兼ねて鼻を思いっきり啜ってみる。



「なんかあった、って顔だね。
まぁ、いいけどさ」





「部活に持ち込むのは、いただけないねぇ」