結局、悠斗が一生懸命、説得(←言い訳)してきたので、折れた。

寝る順番は、

夏美→私→冬樹→真人→悠斗

となった。

布団にはまだ入らず、
みんなで机を囲んでしゃべっている。

「あのさ…桜達に話したいことがあるんだけど…。」

夏美がモジモジしながら
話し始めた。

「実はね…ずっと黙ってたんだけど…うちね、悠斗と付き合ってるの。」

…………………

………………

……………

………え!!

『それ…ドッキリ??』

「ドッキリじゃねぇよ。」

悠斗まで!!!!!!

冬樹と真人は
口があいていた。

『夏美…なんで言ってくれなかったの…??』

私は聞いた。

「だって、桜、そういうの好きじゃないと思ってたし…それに、気を使うと思ったし…それから…」


『…ばか。』

私は小さい声で呟いた。

なんでよ…言って欲しいに決まってるじゃん…
夏美とは、ずっと一緒だったのに…

『ばかばか!!夏美のばか!!
寂しいじゃん、、そんなの悲しいじゃん!!』

大声で言ってしまった。

我慢してたけど、
しきれなかった…

恥ずかしくて逃げ出した。

「桜っ!!」

夏美の呼ぶ声が遠くなる、

しばらく走ると
なんだか冷静になって、

涙が出てきた。

『ぅっ…ひっく…』

「桜…。」

後ろから声が聞こえた。

(冬樹…??)

ぎゅっ…

(…!?)

後ろから抱きしめられた。

「泣いていいから…。聞いて??」

黙ってうなずいた。

「夏美は、桜の事傷つけたくなかったんだよ。」

『傷つかないもん…っ。』

「音楽一筋のお前に、どう言えばいいか分かんなかったんだよ。」

『…っ。』