蜜林檎 *Ⅱ*

蒼一の言葉に驚く

雅也と百合。

「俺、アンの本当の気持ちを
 知っていて縛る事しか
 できなかった
 アイツが断らない事を
 嫌だと言えない事を・・・
   
 俺は知っていた・・・
 何て、自分勝手な奴
 ずっと、そんな自分が
 俺は嫌いだった」

 「ソウ・・・すまない」

杏は、樹に電話をかけるが
繋がらない。
  
とりあえず、タクシーに
飛び乗って樹の家へと
向かう事にした。

その頃、樹は、地下にある
BARで数名だけで飲んでいた。

「イッキ・・・飲みすぎだよ
 それに、さっきは
 どこ行ってたの?
    
 急にいなくなるから
 びっくりしたじゃない」

樹は、全てを忘れたい・・・