蜜林檎 *Ⅱ*

店頭で杏は、色違いの洋服を
手に持ち悩んでいる。
 
そして、決められない杏は
樹に問いかけた。

「イツキ、どっちがいいと思う?
 色違いだけどデザインが
 少しだけ違うの・・・
 色味は、ブルーがいいかな~
 って思うけど、デザインは
 ピンクかな・・・・
 
 イツキはどう思う?」

「どっちも、かわいいよ
 気に入ったなら
 両方買うといい
 俺がプレゼントするよ
   
 他にも必要な物があれば
 持っておいで」
   
「いいの、イツキ・・・
 ありがとう」

杏は、とっても嬉しそうに笑う

今、手の内にある青い洋服・・

泣いている杏が纏っていたのは

ピンク色。