「プロポーズって、俺が?」

杏は頷き、樹の目を見て
答える。

「イツキ、私を
 お嫁さんにしてください」

瞳を潤ませる杏を樹は
強く抱きしめる。
 
みんなが見ている事など
もうどうでもいい。

杏の手に触れ、その手に
キスをして誓う。
  
「杏、絶対に幸せにする
 親父さん、ありがとう」

驚いている烈の肩を抱き
雅也は言う。

「これからは、いつでも
 イッキに会えるぞ
 おまえの叔父さん
 だからな・・・
   
 だけど、今はまだ
 誰にも言うなよ
 ここだけの秘密だ」

「おじいちゃん
 分かってるよ」

授乳を終えた百合に、杏は
駆け寄り喜びの声を伝えた。

百合は、可愛い妹を
抱きしめた。
 
二人は、心から喜び合うの
だった。