「冗談なわけないよ。たぶん御堂さんがいいと言えばすぐ入籍させるよ」
私はその言葉に驚いてしまった。
「おいおい崇いくら何でもそれはないだろ」
「いやあるよ。親父の莉那ちゃんへの執着は半端じゃないよ。なんせ莉那ちゃんの成長見たさに秋月に通いつめてたんだから。今、思いだしたけど俺も連れて行かれたことあるし」
私は隣で聞きながら呆然としていた。
「就職する時も必死でうちに入れようとしていたけど佑樹のおじさんに負けたんだよね。だから佑樹の嫁さんになると思ってたらしいけど違ったからまた夢みちゃてさぁ」
「なんで!?」
思わず声が出ていた。
「それ聞いちゃう。うちの親父と佑樹のおじさんは若いとき莉那ちゃんのお母さんに惚れてたんだと。呆れるだろ〜」
