そこへ一番話したくない白河社長夫妻の姿。
無視するわけにはいかず近付く。
「崇は御堂と前から知り合いなのか」
白河社長が不思議そうに聞く
「いいや。親父が御堂さんをいたくお気に入りで俺の嫁さん候補の筆頭らしい。虫がつかないように見張り中」
「はぁ〜!?」
心底驚いている白河社長。となりの奥様も顔がひきつっていた。
「ていうか弟の嫁さんにでもいいんだろうけどな。とりあえずうちの嫁に欲しいらしい」
私はこのままではまずいと横から口を挟んだ。
「日高会長はうちの実家の常連様で私のことを小さい子どもの頃からご存知なんで御冗談をおっしゃったんですよ」
