朝食を食べ終わると社長は8時には家を出るからと言い書斎に戻った。
私は朝食の食器を片付けながら冷蔵庫をチェックしてメモ用紙に必要なものを書き出していく。
社長は和食がよさそうだから今日はさわらの西京焼きと筑前煮にお味噌汁あとは菜の花のお浸しでいいかなと考えながら時計をチェックするともう出発の5分前だった。
玄関に行き社長の靴を下駄箱から取り出し待っていると時間ぴったりに社長が現れた。
鞄を受け取ると想像以上の重さに驚きつつ地下の駐車場に向かった。
車に乗り込んだ途端に時間が惜しいのか次々に仕事を言いつけられる。
あわててメモをとりながら頭の中では会社についてからの予定を組み立てていく。
会社の駐車場に車を止めると重役用のエレベーターで社長室に上がり秘書室に案内された。
秘書室のメンバーは私が今日付けで社長秘書になることを伝えられていなかったようでみんな驚きの表情だった。
私自身が驚いたんだから当たり前だ。
