眠そうなので大きめのマグカップで濃いめのブラックコーヒーをなみなみと注ぐと彼の前に音を立てないように静かに置く。
マグカップからコーヒーの良い匂いが漂い湯気が立ち上る。
彼は一瞬マグカップに視線を送るとまた新聞に目線を戻す。
何か気になる記事があった様子で熱心に見ているのでキッチンに戻り目玉焼きとグリーンサラダを作った。
クロワッサンを温め、先ほど作った目玉焼きとグリーンサラダをテーブルに置くと彼は朝食を食べはじめた。
「食べないのか?」
不思議そうに私を見て聞いてくる。
「朝はカフェオレだけなんです。」
社長はニヤッと笑うと
「ダイエット中か」
何なのよ!私が太ってるって言いたいわけ!!
不機嫌顔に気づいた社長はしまったという様な顔をして
「冗談だよ」
と付け足した。
あきらかに気を使ったのがわかり余計に腹立たしいのは私の性格がひねくれているせいかしら
