お風呂から上がったらやはり疲れていたのかすぐに眠気が襲ってきた。
ベッドルームに入って倒れこむようにベッドに入ったまでは記憶にあるんだけど気付けば朝だった。
枕元に置いた携帯からいつものアラーム音が聞こえてきた。
とりあえずは出社の準備をしてから新社長の部屋に向かった。
階段を上りながら今日の予定を考える。
とりあえず、朝食の用意からしないといけないけど・・・
玄関のチャイムを押すが反応なし。
しかたなく昨日もらった鍵で部屋に入った。
リビングはガランとしていて静かだった。
キッチンで朝食の用意をしている物音がして振り返るとすでに着替えをすませた社長がスーツ姿で立っていた。今日はダークグレーのスーツに白いシャツ、濃紺のストライプのネクタイでよく社長に似合っていた。
「おはよう」
少しまだ眠そうな声でそう言いダイニングテーブルに腰掛けた。
「おはようございます。コーヒーはいかがですか?」
「貰うよ。ブラックで濃いめがいい。」
そういうと彼はテーブルに置いていた新聞を開いて見出した。
