好きな人ができました


「今日、なんか変だよね」
「…うん。」
「ゆっくりでいーから。話せる?」
「…うん。」

アタシは頷く。


そしてアタシは今日あった事、それに貴一が関係してるかも、という話をした。


「そうだったんだ…ごめん。」

貴一は謝る。

「なんで貴一が謝るの??」
「オレのせいだろ?」
「ちがっ…」
「オレがなんとかする。」

貴一は急に怖い顔をする。
そして、貴一は走り去ってしまった。


「貴一っ!?」

貴一は立ち止まらずに教室に入る。


…何をするつもりだろう。


「きゃあっ…何すんのっ!!」

教室から美沙の悲鳴が聞こえる。


…もしかして!?


教室に入ってみると貴一は美沙の胸ぐらをつかみ、殴りかかろうとしていた。


クラスの子達は止めるのを忘れ、ただ茫然とその光景を見ている。


もちろん、悠也も。

亮はいない。


止める人は、アタシ1人。


「貴一っ…やめて!」
「止めんなよ!!」

アタシは貴一の所へ行き、美沙から手を離させた。