好きな人ができました


「あ、悠也!アタシのシャーペン知らない?」
「え?なくなったの??」

悠也は驚いていた。


「うん」

アタシは頷く。


「やっぱり…」

ん?

やっぱりって…??

「え?」
「いや…ちょっとい?」


悠也はアタシを廊下に連れて行った。


「何…どうかしたの?」
「…―宮森かもしれない。」

悠也は少し間をあけて言った。


…美沙??

「は?」
「昨日、オレ見たんだよ。宮森が亜希のげた箱でなにかしてるの。」
「はあ!?何ソレっ」

アタシは少しイラッとくる。

何でそんな事するの?


「なんかあったの?」
「知るワケないじゃ…あ」

ふと、アタシは思い出す。

「貴一かも…」
「なんでそこで貴一が出てくる」
「いや…アタシら付き合ってるから。それを知って、とか。」


それしか、心当たりがない。

美沙も貴一が好きだから。


「ああ…成程」

悠也は納得する。