好きな人ができました


ピッ…


「え?」

貴一はメールを見るなり、ビックリしていた。

どうしたんだろう?


「貴一…?」
「…ごめん、亜希。オレちょっと帰る」
「へ…」
「…ごめん。」

貴一はアタシに背を向けた。


「どうしたの?何かあったの?」
「いや…」
「…言ってくれたっていいじゃん。」


アタシは…―

貴一のそんな顔、見たくない。


そんな…

苦しそうな顔。


「友達に迷惑かけるわけにいかねーし。」

貴一にとってアタシは…


ただの友達なんだね…―


「アタシは違う。」
「え?」

アタシは貴一の胸ぐらをつかんで、強引にキスをした。


「好き」

そして、アタシは走り去った。