ツインテールで、優等生で、切れ長の目。そして貧乳。
絵に描いたようなツンデレキャラの和美は、演劇部の部長兼あたしの友達。
3年間同じクラスで、なんだかんだ言って、ずっとつるんでる。
不真面目で馬鹿なあたしと、真面目で秀才な和美は、気が合わなそうに見えて、実は合う。
あたしがそう思ってるだけかもしれないけどね。

和美の第一印象は『なんか怖い』だった。
和美は、入学式の日に、いきなり

「ねぇ、中学のとき、演劇部だったでしょ!?」

と、声をかけてきた。
いきなり腕をつかまれて、デカイ女に見下ろされたら、誰だってビビる。
自慢じゃないけど、あたしはかなり身長が低い。
デカイ相手は、女だろうが、男だろうが怖い。

「あ・・・え、うん。そうだよ・・・・えっと・・・・」

なんだっけ、この人の名前・・・

「清浦リンさんだよね?あたし、桑原和美。和美でいいよ。」

和美は、屈託ない笑顔で私の手を握った。

「うん。あたしも、リンでいいよ。」

あたしも、和美の手を握り返した。