「ちょっとリン!あんた何してたわけ!?」

「え?あ、ちょっと補習に・・・」

「またぁ?あんたバカじゃないの!?
 だから、あれだけ勉強しろって言ったのに・・・」

「いや、あのね、バカだから補習受けてんだよ。
 しょうがないことなんだよ、うん。ね?」

「へりくつ言うなあああ!」

「あーわかったよ。ごめんね、和美。」

ふんっと鼻をならして、和美は輪の中に戻っていった。

「ああやって怒ってますけどね、和美先輩、リン先輩のこと、頼りにしてるんですよー。
 さっきだってブツブツ『リンがいないと・・・リンがいないと・・・』って言ってましたもん。」

美紀が、あたしの耳元でささやく。
ほお。

「和美ー。」

「何よ。」

「あんたってさ、典型的なツンデレだね。」

ツンデレという言葉の意味がわからなったらしく、和美は首をかしげた。
可愛いやつだな、おい。